栄と名駅エリアで無料レンタル傘「なごやかさ」貸し出し開始

名古屋工業大学の香村さん(左)と伊藤准教授(右)

名古屋工業大学の香村さん(左)と伊藤准教授(右)

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 放置された傘や無用になった傘を再利用することを目的としたレンタル傘プロジェクト「なごやかさ」が11月18日、名古屋市と名古屋大学が展開するコミュニティーサイクルシステム「名チャリプロジェクト」とコラボレートする形で始まった。運営するのは名古屋工業大学の伊藤孝紀研究室。

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 同プロジェクトは、寄付されたビニール傘に「なごやかさ」のロゴマークのシールを張り、街中に設置したポイントから無料で貸し出しをするプロジェクト。傘にはシリアルナンバーを付けているが、貸し出し時は「特にルールを設けていない。記録は付けずに利用者のモラルを信じて貸し出しを行なっている」と同大学生の香村翼さん。貸し出しポイントごとに残っている傘をチェックすることで、どこでどの傘が借りられて、どこのポイントで返却されたかを記録。「街の動き」を探っている。

 小規模ながらもこれまで3回のレンタル傘社会実験を行なってきた同研究室。今回は、名チャリの全ステーション30カ所になごやかさ専用ラックを設置し、150本の傘を用意。初めての栄エリアと名駅エリアを使った大規模な実験となった。主なステーションは、栄広場(中区栄3)、矢場公園(中区栄3)、久屋大通駅(中区錦3)、名古屋テレビ塔(中区錦3)、モード学園スパイラルタワーズ(中村区名駅4)、名古屋ルーセントタワー(西区牛島町6)、円頓寺(西区那古野)など。

 各ステーションに駐在するスタッフには貸し出しの際に「返却お願いします」との声かけをしてもらい、利用者とスタッフとのコミュニケーションを図る。「雨が降れば生徒たちが街を走り回り、2時間に1回各ステーションの傘の設置状況を記録していく」と同研究室の伊藤孝紀准教授。「とても大変な作業だが、システムが機能していくことは環境問題の取組みとして成功。傘を大切に扱うことは環境問題にもつながっているということを多くの人に知ってもらい、いざという時には『なごやかさ』を利用してもらいたい」。「ロゴマークも女性の利用者を意識し、かわいらしいデザインにしたのでそこにも注目してもらえれば」とも。

 傘の貸し出しは11月27日まで。期間終了後も名チャリステーションで傘の返却は受け付ける。

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