愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)ほか県内各地で開催されていた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2013」が10月27日、閉幕した。
同展は8月10日から79日間にわたり、同センター、名古屋市美術館や長者町、納屋橋などの名古屋市内各地と岡崎市で開催。「揺れる大地-われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」をテーマに、34の国と地域から122組のアーティストが参加した。
最終週となった10月25日には名古屋市美術館でクロージングイベント「あいちトリエンナーレ2013に関する『Q&A』」を開催。五十嵐太郎芸術監督やキュレーターの飯田志保子さんらが79日間の内容を総括し、事前に集約した質問に対して回答した。会場には約80人の来場者が集まり、耳を傾けた。
最終2日間は心配された天気も回復し、多くの来場者が各会場で作品を鑑賞。愛知芸術文化センターの閉館時には、五十嵐さんをはじめとしたトリエンナーレスタッフが出口に並び、最後の来場者を拍手で見送った。
五十嵐さんは「79日間の会期を終え、無事に閉幕を迎えることができた。テーマに応えて優れた作品を制作してくれたアーティストほか、多くの関係者、さまざまな形でサポートしてくれた市民の方々、そして国内外から訪れた方々に感謝している。皆さまがアートをめぐって語り合っていること、まちなか展開に触発されてそれぞれの場所で新しい動きが起きていることなど、国際展ならではの波及効果も感じている。こうしたうねりが次回のトリエンナーレへのバトンタッチになることを願っている」と語った。
同展は2010年に開催された第1回の57万人を超える62万6842人の入場者数を記録。トリエンナーレ事務局は「岡崎会場が増えたこと、建築という新しい見どころがあったことなどが、入場者数の増加につながった。さらに詳しくまとめ、皆さまに発表したい」と話した。