栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)で5月26日、公開中の映画「シマウマ」の舞台あいさつが行われ、出演の須賀健太さん、日南響子さんが登壇した。
同映画は「ヤングキング」連載中の小幡文生さんの同名漫画が原作。他者に受けた屈辱などをありとあらゆる方法を用いて昇華させる「回収屋」の人々を主人公に、現代社会の暗部を切り取るストーリーと強烈なバイオレンス描写で累計発行部数150万部を超えるヒット作。主人公ドラこと竜夫を竜星涼さん、回収屋の仲間アカ、キイヌを須賀さん、日南さんが演じ、「探偵はBARにいる」の橋本一監督がメガホンを取った。
仲間たちと美人局(つつもたせ)で金を稼いでいた竜夫(竜星さん)は、やくざをだましたことで回収屋に捕まってしまう。回収屋のアカ(須賀さん)に助かるための条件を提示された竜夫は、裏社会に足を踏み入れていく。
須賀さんと日南さんが登壇すると、会場からは大きな拍手。須賀さんは「数ある映画の中から、この禁断の作品を見に来ていただき、ありがとうございます」とあいさつした。
アカは奇抜なメークの快楽殺人者で、キイヌはミステリアスな回収屋の紅一点。須賀さんは「こういう役を演じる機会は今まで無かったので、うれしかった。アカの人物像は橋本監督と話す中で決まっていった部分が多い。監督には振り切って演じてほしいと言われた」と振り返る。日南さんは「監督とは2作目で信頼関係ができていた。個性的な登場人物が多い中、キイヌはせりふが少ない役なので、空気感を大切に演じた」と話す。
「回収」した半券を使った抽選コーナーも行われ、2人は当選した観客にサイン色紙を手渡した。
最後に2人は「すごく挑戦している映画。ところどころ目を伏せたくなるシーンもあるかもしれないが、途中で帰らないでいただけたら」(須賀さん)、「過激な映画だが、ストーリーがしっかりしていて、キャラクターも個性豊か。人間の強さと弱さが描かれていて、キャラクターごとの視点でいろいろ印象が変わる作品。楽しんでいただけたら、うれしい」(日南さん)と呼び掛けた。