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栄で映画「サンマとカタール」舞台あいさつ 女川町の復興追うドキュメンタリー

乾弘明監督(右)と三田敏雄日本・カタール友好協会会長(中央)

乾弘明監督(右)と三田敏雄日本・カタール友好協会会長(中央)

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 栄の映画館「名演小劇場」(名古屋市東区東桜2)で5月15日、公開中の映画「サンマとカタール~女川つながる人々」の舞台あいさつが行われ、乾弘明監督と三田敏雄日本・カタール友好協会会長が登壇した。

映画「サンマとカタール~女川つながる人々」

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 同作は東日本大震災に遭った宮城県女川町が復興していく姿を追ったドキュメンタリー映画。水産業で栄えていた同町は、震災で住民の1割が犠牲となり、8割が住居を失った。絶望の中、支援の声を上げたのは、遠い中東の国カタール。同じく漁業を長く基幹産業としてきたカタールからの基金で、町は津波対応を施した冷凍冷蔵施設「マスカー」を建設。一歩ずつ、復興に向けて動き始める。カメラは人と町が変化していく姿を、2年にわたって撮り続ける。

 乾監督は飲食店で偶然、マスカーがグッドデザイン賞を受賞したことを喜ぶ女川町の人々に出会ったことがきっかけで、取材を開始。当初1年の予定を倍に延ばし、復興の過程や関係者の声を撮り続けた。

 乾監督は「日本に住んでいる以上、被災は避けられない。その時にどんな行動をしたらよいかの指針になるような作品にしたかった。被害の中で立ち上がっていく女川の人たちの姿は、前に向かって進んでいくことの重要さや勇気を教えてくれる。映画を見た人が、自分に降りかかった時に思い出してもらえるような『記録』になったのではないかと思う」と話す。

 三田会長は「40年を超えるカタールと日本の友好がもたらした支援がきっかけで、女川が復旧の一歩を踏み出すことになった。悲しみを心にしまって復旧に取り組む人々の力強さを、映画から感じとっていただけるはず。これからも日本とカタールは友好関係を続けていく。その思いが伝われば幸い」と映画の成功を祈った。

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