食べられるスプーン型クッキーを使ったグルメラリー企画「パクーンラリー」が2月1日、名古屋市内のカフェ7店で始まる。主催は、名古屋市、錦二丁目エリアマネジメント(名古屋市中区)。
食べられるスプーン型クッキー「PACOON」を添える「喫茶七番」のプリン
社員食堂・学生食堂の運営などを手がける「勤労食」(刈谷市)が新規事業で開発した食べられるスプーン「PACOON(パクーン)」を、参加店の対象メニューに添えて各店で提供する同企画。名古屋市が推進する「プラスチック資源循環・食品ロス削減に資するビジネスモデル事業」の一環。
参加店は、「喫茶七番」「キティ珈琲(コーヒー)店」「cafe your time」「FabCafe Nagoya」「Pharmacy Coffee Lab」(以上、中区)、「キッチンロータス」(千種区)、「喫茶はじまり」(北区)の7店。
企画した錦二丁目エリアマネジメントの白石恭一さんは「特にテイクアウトにも対応している飲食店は使い捨て容器などゴミに対する課題を持っている。たくさんの人に食べられるスプーンを使ってもらう機会を作ろうと、企画説明のため知人の飲食店を回り、共感してもらった店で実施できることになった」と話す。
国産野菜のパウダーを生地に練り込んだ「PACOON」は、おから、ビーツ、抹茶、カボチャ、イグサの5種類を用意。「勤労食」副社長の濱崎佳寿子さんによると、開発の背景には、野菜を食べる大切さの気づきや食への関心の向上、プラごみやフードロスなどの環境問題があったという。
「PACOON」は食器として成立し、かつ食べられる硬さで歯応えがあり、噛む行為ができるのが特徴。濱崎さんは「ほんのり甘みがあり、ソフトクリームやヨーグルトなどデザートを食べるのに適している。キャンプや登山に持っていくのにもお勧め」と話す。
「喫茶七番」の対象メニューは、プリン、プリンアラモード、イチゴのパンナコッタ。ほかの店ではソフトクリームやティラミスなどのスイーツのほか、カレーやシチューなども用意する。
「ファミリーなどでさまざまな店を巡ってもらえると楽しいのでは。食べられるスプーンでゴミ削減やフードロスなどの問題に接する機会になれば」と白石さん。期間中、利用者を対象にアンケートも行う。濱崎さんは「まずは体験してほしい。使い心地ほか、どんな物に使うといいか聞いてみたい」と話す。
2月28日まで。