LEDでイルミネーション演出-大須「万松寺」が新コンセプトの納骨堂

LEDのイルミネーションで飾られた納骨堂「万松寺納骨堂 水晶殿」内。青い光で包まれる幻想的な空間

LEDのイルミネーションで飾られた納骨堂「万松寺納骨堂 水晶殿」内。青い光で包まれる幻想的な空間

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 470年あまりの歴史を持つ大須の寺院「万松寺」(名古屋市中区大須3)は2月14日、「新しいコンセプト」の納骨堂「万松寺納骨堂 水晶殿」を同寺院本堂3階に開く。

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 「さみしい、暗いなどの従来の納骨堂のイメージを一新」(万松寺の大藤元裕(だいとうげんゆう)住職)したという堂内は、音楽と華やかなLEDのイルミネーションで飾る。イルミネーションは、魂が天空に向かう、大空から宇宙をイメージしたという青を基調にしたものや、安らかに心静かに眠る魂が天空に上るイメージの金色を基調にしたものなど数パターンあり、幻想的な空間を演出している。堂内の演出について、大藤住職は「最終決定の権利は女性が持つことが多いと考え、女性の好みをもとにいろいろな論議を重ねた結果」と話す。

 堂内には納骨基「水晶基」2,000基が納められ、予約中、使用中の「水晶基」には、お釈迦様の飾りと、付属されたプレートに戒名俗名を入れる。「水晶基」の中には桐で作られた納骨箱が納められており「人は地球(土)に返るという、仏教の教え」から土が敷き詰められている。「明朗な方」には「母なる海が育んだ土」、「凛々しい方」には「追憶の清流が心地よい土」など、日本各地から集めた9種類の土を故人のタイプに合わせて準備するサービスも行う。

 遺族にはICチップ内蔵のカードを渡し、入室の際のセキュリティー管理を行う。入室の際に入り口にかざしたICカードで、墓参人を特定し、墓参り先の「水晶基」がイルミネーションで示されるサービスも。カードを持っていない知人など利用者は、堂内が見えるエントランスで焼香ができる。

 供養は、逝去から33回忌まで霊を供養する「永代契約」を実施。年忌明け後は平和公園(千種区)内万松寺永代供養塔にて引き続き永代供養を行う。

 同階の一角にある「コミュニケーションスペース」では、好きな音楽とともに思い出の写真や動画などを設置されたモニターで見ることのできるサービス「メモリアルアーカイブス」も実施。生前に予約しておくと、「迎えるはずだった金婚式」「成人式を迎える孫に」など、記念日やイベントに合わせて伝えたいメッセージなどを故人に代わって伝えるサービス「リーブイベントカレンダー」も行う。

 「いろいろな宗教、人と関わり見て、思いを伝えているうちにできた形。宗教も、現代のいろいろな形に変わらないと行けないと、発案した」と大藤住職。「遠い、高齢化、少子化などが原因でお墓のケアができないのが実状。万松寺に面倒を見てもらえるという大きな安心感につながるのでは」(同)とも。

「水晶基」の価格は52万5千円~210万円。大きさや向きなど種類により異なる。現在800基がすでに予約済みだという。

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