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栄で「ジ、エクストリーム、スキヤキ」舞台あいさつ-井浦新さん、窪塚洋介さん登壇

来名した井浦新さん(右)と窪塚洋介さん

来名した井浦新さん(右)と窪塚洋介さん

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 栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3、TEL 052-264-8580)で11月23日、映画「ジ、エクストリーム、スキヤキ」が公開となった。公開初日には出演の井浦新さん、窪塚洋介さんが来名し、舞台あいさつを行った。

来名した前田司郎監督

 同作は「劇団五反田団」を主宰し、岸田戯曲賞(演劇)、三島由紀夫賞(小説)、ギャラクシー賞(テレビドラマ)を受賞するなど、さまざまなジャンルで活躍する前田司郎さんの初監督作品。井浦さんと窪塚さんが映画「ピンポン」以来、11年ぶりに共演することでも話題の作品だ。

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 大学卒業後の15年間を無為に過ごしてしまった洞口(井浦さん)は自殺を図るが失敗。死ぬことすらできず途方に暮れた洞口は、大学時代の親友・大川(窪塚さん)を訪ねる。大川は15年前のある出来事が理由で絶縁したはずと眉をひそめるが、洞口のペースに乗せられてずるずると行動を共にしてしまう。唐突に海へ向かうことを決めた2人は、大川の同居相手・楓(倉科カナさん)と洞口の昔の恋人・京子(市川実日子さん)を半ば強引に巻き込んで出発する。

上映終了後に拍手の中、登壇した2人。観客に来場を感謝した後、「あいさつは少なめにして、皆さんと映画について話したい」と会場からの質問を募集。作品のテーマや、撮影時のエピソードなどの質問に丁寧に答えた。

 11年ぶりに共演した互いの印象について問われると「2人でいると緊張感はなく、芝居の場では絶対的な安心感を持てる相手。彼とならスタートする場所が最初から高く、前置きがいらない」(井浦さん)、「気心が知れている。久しぶりの共演だけど、大事な部分は何も変わっていなかった。この作品を撮るのが『ピンポン』の直後でも、もっと年を取ってからでも、着地の仕方は同じだったかも」(窪塚さん)とともに信頼感を語った。

 時間いっぱいまで質問に答えた2人は最後に「大きな感動がある映画ではなく、見終わってもすっきりしない部分が出てくるかも。気になったら、ぜひまた劇場に来てほしい」(井浦さん)、「何が正しいとか正しくないとか、線引きのあいまいな時代。皆さんの道に直結しないかもしれないが、映画を見て残った感覚が、やがて発酵してブルーチーズのようになったころに栄養にしていただけたら」(窪塚さん)と話し、笑顔で会場を後にした。

 公開に先立ち、前田監督の来名会見も行われた。井浦さんについて監督は「俳優の中には芝居とはこうだ、というこだわりが強い人も多い。井浦さんは無駄なこだわりがない人。少しとぼけていて、全部をさらけ出す役は、俳優・井浦新さんの知的でクールなイメージにはマイナスかもしれない。でも彼は俳優を商売でやっているのではなく、こういう役も面白いと思えば演じてくれる」と話した。

 窪塚さんに関しては「(前田監督が)現場がぴりぴりするのは嫌だから、プロデューサーには怒り出す人、常識のない人以外を紹介してほしいと頼んだ。最初に窪塚さんの名前を聞いた時は、危険な人だと思って断った。実際に会ってみると、すごく気を使う繊細な人。芝居に対するスタンスが真面目だった。真面目だからこそ、不真面目にもなれる俳優。井浦さんとのマッチングもいいので、いいコンビを見つけたとうれしかったが、後でだいぶ前から『ピンポン』で有名なコンビであることを知った」と振り返った。

 市川さん、倉科さんも含め、撮影前に稽古の期間を長く取ってもらったことが大きい。役づくりしたものを稽古場に持ってきてもらい、何回もせりふを合わせた。繰り返す中でふに落ちた瞬間、良かったと全員が思った瞬間があった。その時から芝居ががらりと変わった」と俳優陣が作り出した空気感に手応えを感じている。

 監督は「撮影の延期などもあり苦労したが、映画を完成させることができた。今は観客の反応が楽しみ」と映画の成功を願った。

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