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地元ライター大竹敏之さんが「名古屋めし」発売 自ら取材した名店60軒紹介

リベラル社から出版された「名古屋めし」

リベラル社から出版された「名古屋めし」

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 フリーライター大竹敏之さんが7月21日、厳選した名古屋グルメの名店を紹介する書籍「名古屋めし」(リベラル社)を出版した。

丸善名古屋本店での刊行記念トークショー

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 大竹さんは名古屋在住のフリーライター。珍スポットを巡る「東海珍名所九十九ヶ所巡り」や、コンクリート像作家・浅野祥雲さんの研究書「コンクリート魂」などを出版。東海・名古屋地域の魅力を伝える「名古屋ネタライター」として活動している。

 同書は大竹さんが今まで手掛けた「名古屋の喫茶店」「名古屋の居酒屋」(いずれもリベラル社)などの地元グルメガイド本シリーズの決定版となる1冊。味噌カツ、手羽先、味噌煮込みうどんの定番名古屋めしの人気店や、ひつまぶし、名古屋コーチンなどの大切な人を連れていきたくなる名店のほか、居酒屋、喫茶店、土産物店まで約60軒を紹介している。

 リベラル社の伊藤光恵さんは「これまでのシリーズの集大成。過去に取り上げた店はあらためて取材をして、新たに記事を書き下ろしている。今までは庶民的な味が中心だったが、今回は大きな特徴として『ごちそう』の章がある。ひつまぶし、名古屋コーチン、高級味噌おでんなども取り上げている」と話す。

 25日には栄の「丸善名古屋本店」(名古屋市中区栄3)6階で、出版記念トークイベントを開催。大竹さんが取材の裏話や、とっておきの名古屋めし情報を紹介した。
 大竹さんは「こんなに料理がバラエティーに富んでいる地域は名古屋と沖縄くらい。日本の真ん中なのに独特で個性豊かな食文化を持っているのはすごいこと」と解説。2007年と今回のアンケート結果などで、名古屋めしの人気メニューの推移を紹介した。

 「観光のための開発型ご当地グルメではなく、もともと個性的なメニューが多いのも名古屋めしの魅力。みそカツなどの昔からある料理に加え、あんかけスパや台湾ラーメンなど、この30年ほどで名古屋めしと認識されるようになったメニューもある。10年後に本を作ったら、また人気メニューが増えているはず」とも。大竹さんは次々と挙がる質問に答えながら、食から見える名古屋文化を観覧者らと語り合った。

 最後に大竹さんは「全て自分自身で食べて選んだ。それぞれのメニューを語る上で絶対に外せない店ばかり。この本を買った方は、ぜひ食べにいってほしい。かばんの中に入れて、車に積んで、ぼろぼろになるまで使ってほしい」と話し、トークショーを終えた。
 伊藤さんは「名古屋めしを支えている職人さんや店が、跡継ぎの問題などで閉店するケースも増えてきた。やはり皆さんに食べてもらわないと文化はつないでいけない。全国から足を運んでいただき、名古屋の食文化を楽しんでもらいたい」と呼び掛ける。

 仕様はA5判、144ページ。価格は1,512円。

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