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鶴舞公園内に多目的グラウンド「テラスポ鶴舞」 スポーツでまちづくりも視野に

「テラスポ鶴舞」ゲート前からグラウンド、クラブハウスの様子

「テラスポ鶴舞」ゲート前からグラウンド、クラブハウスの様子

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 JR・地下鉄「鶴舞駅」目の前の鶴舞公園内に4月1日、多目的グラウンド「テラスポ鶴舞」(名古屋市昭和区鶴舞1、TEL 052-745-8545)がオープンした。

人工芝のグラウンドと、奥に見える全長87メートルのクラブハウス

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 サッカー、ラグビー、アメフト、ラクロス、運動会など多目的なスポーツに使える、人工芝でLED夜間照明を備えたグラウンドを2面、その間に全長87メートルのクラブハウスを設けた。クラブハウスには受付、ラウンジ、シャワー・トイレ完備の更衣室(4室)、研修やイベントなどに使えるマルチルームがあり、中央に設けたテラスは日差しや雨を避けてウオーミングアップや観覧の場として使うことができる。

 もともと陸上競技場があった場所で、愛知県サッカー協会が指定管理者。自身もサッカーに携わる同施設コミュニティー事業部長の大脇一生さんによると、愛知県では練習試合なども含め年間9000ものサッカーの試合が行われているが、慢性的なグラウンド不足の状態だという。保護者の送り迎えが必要な場所にしかない、子どもでも公共交通機関を使って自分で行けるアクセスのいいグラウンドが少ないなど、長年の悩みを抱えている。

 土のグラウンドだった鶴舞公園の旧・陸上競技場は、けがをしやすい、砂ぼこりによる近隣への影響などの悩みなどがあった。「名古屋市単独での負担による競技場の改修も難しい。このためサッカー協会が中心となり、陸上競技場を取り壊してその跡地に新たなスポーツ施設を建設するための設計や運営計画などを名古屋市に提案」(大脇さん)したという。市と協議を進めながら同協会が建設資金を集め、準備に約3年、工事に約1年かけて完成させた。完成後、グラウンドとクラブハウスを名古屋市に寄付し、施設の管理・運営を随意契約で同協会が務める。

 「愛知県内の多くの企業がプロジェクトの趣旨に賛同していただき、寄付金のほかにも建設資材や備品類などを現物で協賛してもらった。また名古屋工業大学などの学生に協力してもらい、建設材料の端材を使った手作りのベンチやテーブルをクラブハウスで使うなど、本当に多くの企業や仲間に支えられて完成にこぎつけることができた」とも。

 利用料金は多目的グラウンド=平日6,000円(1時間)、土曜・日曜・祝日8,000円(同)。夜間照明(3~9月は18時30分~、10月~2月17時から必要)=900円(1時間)。マルチルーム、更衣室は多目的グラウンド利用者が無料で利用できる。

 現在、平日の夜や土日は、サッカー、ラグビー、アメフト、ラクロスなどのチームの練習や試合の利用予約でかなり埋まっている。このほかゴールデンウイーク明けからは、名古屋オーシャンズや女子サッカーチーム「NGUラブリッジ名古屋」のコーチが教える小学生を対象にしたサッカースクールなども実施。平日の午前中には、ストレッチやウオーキング、ヨガなどの健康教室も増やしていくという。またフルピッチのため公式試合もでき、5月3日には「ラブリッジ名古屋」対「セレッソ大阪ガールズ」の試合(観覧無料)が開かれる。

 「スポーツでまちづくりのお手伝いをしていくという大きな目的がある」と大脇さん。「スポーツは教育的な『体育』とともに、人生を楽しむ『文化』としても広がりつつある。練習などで苦しいこともあるが、スポーツを手段として楽しいコミュニティーづくり、まちづくりの拠点として、この施設で出合いを作るプロジェクトとして動かしていきたい」と意気込む。

 利用時間は8時30分~21時30分。

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