10月1日に開館50周年を迎える金山の「日本特殊陶業市民会館(名古屋市民会館)」(名古屋市中区金山1)が現在、50周年企画を展開している。
1972(昭和47)年開館の同館は、当初からコンサートや演劇などの公演会場に使われてきたほか、成人式や卒業式、入社式などの行事の会場としての利用もある。
3月に50周年の特設サイトを開設し、一般公募した50周年記念ロゴデザイン案の投票をホームページ上で実施。4月に決まったロゴデザインを発表した。
今月1日から、同施設にまつわる個人的な思い出や、これからの未来の夢や希望などエピソードを募集している。文章(本文1200文字以内)のほか、エピソードとあわせて当時の写真などの資料のデータ(郵送の場合はコピーしたもの)などの提供も期待する。
同企画を担当する澤地奏音さんは「開館した当時の記憶や思い出、昔見た公演のプログラムなども貴重な資料。思い出のほか、次世代への継承を目的に未来のエピソードもテーマに据えた。これからの名古屋の文化振興に対する夢や希望の声も聞ければ」と期待を寄せる。応募は、専用フォームのほか、原稿用紙記入の上の郵送、SNSを通じた方法で受け付ける。受付は8月14日まで。集まったエピソードの中から同事業にふさわしい内容を選考し、最優秀賞と優秀賞を選出。受賞者には、名古屋フィルハーモニー交響楽団のコンサートチケットや、近隣の商業施設「アスナル金山」の商品券など賞品を進呈する。
今後は、声楽グループが歌を披露する「うたフェス・なごや」や、来年開催の「NHKのど自慢」(予選会・本選)などのイベント開催や、建設前から完成・開館・現在までの50年の歴史を写真と動画で紹介するヒストリーの掲載も予定する。同館内に展示・保管されている美術品を紹介する「美術品バーチャルツアー」も予定。「絵画や銅像、緞帳(どんちょう)など。作者やまつわる話をまとめた動画を、ホームページ上で誰でも見られるように公開する」(澤地さん)。