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久屋大通公園の噴水「希望の泉」が再生 メ~テレの記念式典に河村市長ら参加

修繕工事を終え、塗り直された青色が空に映える「希望の泉」

修繕工事を終え、塗り直された青色が空に映える「希望の泉」

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 メ~テレ本社(中区橘2)で6月6日、久屋大通公園(名古屋市中区)にある噴水「希望の泉」の修繕完了を記念した式典が行われた。

河村市長と並び、感謝状を手にする名古屋テレビ放送や塗魂インターナショナルの関係者

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 1969(昭和44)年、メ~テレ(名古屋テレビ放送)が地域貢献の一環として建設し、名古屋市に寄贈した「希望の泉」。同社によると、直径20メートルの噴水池の上に3枚の円形盤を組み合わせた「越流滝方式」は、当時全国でも珍しかったという。「最上部のブロンズ像は彫刻家の館野弘青さんによる作品で、大空に羽ばたこうとする姿には、名古屋への未来への願いが込められている」とも。

 設置から53年がたち、老朽化が進んだため、メ~テレ開局60周年記念事業として今年2月から修繕工事に着手。塗装業者によるボランティア団体「塗魂インターナショナル」の協力のもと、作業が進められた。完成を迎え、式典には、名古屋市の河村たかし市長と、塗魂インターナショナルの池田大平事務局長ら関係者が出席した。

 名古屋テレビ放送の狩野隆也社長は「栄のシンボルとして歴史を刻んできた『希望の泉』だが、設置から月日がたつにつれ、存在を知らない社員も増えてきた。そんな時、60周年事業の準備のため、社史を手に取った一人の社員の目にとまったのが、寄贈当時の噴水の写真だった。自社との関わりを初めて知った社員が『老朽化してしまった噴水をなんとか再生したい』と、取材を通じて縁のあった池田事務局長に相談したところ、快く引き受けてくださったことから、このプロジェクトが始まった。よみがえった『希望の泉』が、地域の皆さんの生活を彩る存在であり続けてほしい」と話す。

 河村市長は「噴水の青の色が深く、きれいになった。久屋大通公園周辺はまだ工夫しがいがある。これをきっかけに、名古屋をもっと『どえりゃあ面白い街』にしていきたい」とコメントした。

 池田事務局長は「私たちは、『塗装でできる社会貢献』をテーマに、全国200社のペンキ屋が集まるボランティア集団。新型コロナ禍でさまざまなボランティア活動が中止になり、活動機会を失って悩んでいたところ、今回のプロジェクトの話をいただいた。約4カ月間の修繕工事には述べ400人が関わり、塗装だけでなく、生コン車やポンプ車を導入して作業するなど、当団体にとって過去最大規模の活動となった。リニューアルされた噴水が、皆さんの癒やしになれば」と笑顔を見せた。

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