似顔絵作家58人の作品を集めた展覧会「似ガオエライフ」が12月19日、中区役所朝日生命共同ビル内「名古屋市民ギャラリー栄」(名古屋市中区栄4)7階第3展示室で始まった。
同展主催の「ART似顔絵工房」(守山区)の似顔絵教室に通う生徒の作品を展示。生徒はプロとして活動する人や趣味で楽しむ人などさまざま。コロナ禍をきっかけにオンライン教室も始め、現在は全国と海外にも生徒がいる。
展示作品は、ミュージシャンと思い出の曲をテーマにした1人1点以上。加えてフリーテーマの作品をもある。
「好きな人物を描く方が力が入り、やる気を出せるので、モデルは自身で選んでもらった」と同社長で似顔絵師の山中裕貴也さん。絵の具やパステル、チョーク、コピック、デジタルなど、使う画材や道具もさまざま。透明のアクリル板に描かれたB'z、切り絵で表現したサカナクション・山口一郎さんや森山直太朗さん、段ボールをベースに英字新聞を貼り付けるなどして演出したJUJUさん、描き手によってさまざまな表現がなされたMISIAさんなど、個性豊かな作品が並ぶ。「普段とは違う表現方法にチャレンジする人もいる。見ていて自分も刺激を受ける」(山中さん)。山中さんの展示作品はアクリル絵の具と墨などを使って描いた尾崎豊さんが歌う姿。「大学時代に専攻して今でも好きな日本画を技法も生かした。似顔絵師になって25年の節目でもあるので写実の大切さに立ち返る思いも重ねた」という。
会場に置くクリスマスツリーに飾る「似ガオーナメント」を自由に作ってもらうプログラムのほか、似顔絵作家に似顔絵を描いてもらえるプログラムも用意する。
「写真では伝わらない半立体の作品などもあるので実物を見に来てほしい。同じモデルでも表現は異なる。答えがない。そういう似顔絵の面白さにハマっていった人の作品が集まっている」と山中さん。「作家により見せ方が異なる似顔絵の楽しさも知ってほしい」と来場を呼びかける。
開場時間は10時~17時。入場無料。今月24日まで。プログラムの実施時間などは教室のインスタグラムで案内する。