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漫画「カフェでカフィを」 完結を記念して金山駅近くの書店で展示企画

「カフェでカフィを」の完結を記念した「本屋でカフィを展」を紹介する愛知県在住の漫画家でイラストレーターのヨコイエミさん

「カフェでカフィを」の完結を記念した「本屋でカフィを展」を紹介する愛知県在住の漫画家でイラストレーターのヨコイエミさん

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 ショートストーリーコミックス「カフェでカフィを」の完結を記念した「本屋でカフィを展」が1月6日、「TOUTEN BOOKSTORE」(名古屋市熱田区沢上1)2階ギャラリースペースで始まった。

「本屋でカフィを展」で展示する「カフェでカフィを」のデジタル原稿プリントとそのネーム

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 「カフェでカフィを」は愛知県在住の漫画家でイラストレーターのヨコイエミさんの作品。2013(平成25)年に「オフィスユー」(集英社クリエイティブ)で連載が始まったもので、2017(平成29)年に単行本1巻目を発行。最終巻の4巻は昨年9月に発行された。

 1話10ページ程度の読み切り漫画で、カフェのほか屋外などさまざまな場を舞台に、コーヒーのほか抹茶、水など飲み物を介する人と人とのコミュニケーションを描く。「身近な日常を描いた作品で、読んだ人から『ありそう』と言われることも多い。予想がつかない展開にしている」とヨコイさん。同じ人物が別の話に登場したり、伏線を張ったり、せりふを回文にする、同じコマ割りで別のせりふをはめ込んだ見せ方など、読み返して楽しめるような「おまけ」を組み込む工夫も施したという。

 「昔はたばこのイメージもあり喫茶店に行ったことがなかった」というヨコイさん。25年ほど前、当時、暮らしていた東京で女性一人でも入れそうなカフェができ始め、憧れの気持ちもあり利用するようになったと振り返る。「ただ、利用してみてもコーヒーを飲み終わると手持ち無沙汰になり、そのうち周りの人の会話に耳を傾けるようになった。それぞれの人が同じ目的でカフェや喫茶店に来ていることにうっすらとした連帯感を感じるほか、テーブルごとに小さなコミュニティーがあり、それらが集まっていることが社会の縮図のようにも感じた」と話す。その後、カフェを舞台にした「カフェでカフィ」の最初の作品を生み出した。

 同展は同店とのコラボ企画で、完結することを知った同店店主の古賀詩穂子さんがヨコイさんに企画を持ちかけて実現した。展示内容は同作のデジタル原稿プリントとそのネームを展示し、仕上がりとネームを見比べることができるようにする。併せて、「今日は、本屋に。」とタイトルを付けた同店をモチーフにした描き下ろしイラスト5点も展示。曜日と時間を作品名にして、ヨコイさんがイメージしたその時間帯の店内の様子や利用者の様子を描いた。カウンターに入る古賀さんの姿を描いた作品もある。

 そのほか、しおり状に仕立てた手描きイラストや、ヨコイさんのイラストがパッケージになった同店オリジナルコーヒーのドリップパックも販売する。

 「初の個展で作品を見た人の生の反応を見る機会もなかった。展示をじっくり見ている姿を見られてうれしい」とヨコイさん。在店日時はヨコイさんのインスタグラムで知らせる。

 10年続けた連載の完結を決めた背景には、コロナ禍とロシアによるウクライナ侵攻が大きく影響しているという。「半径5メートル内の出来事で社会を俯瞰するつもりだったが、それだけでいいのかと立ち止まった。今の社会を勉強する必要があると感じている」。

 営業時間は10時~18時(金曜は21時まで)。日曜・第1・3月曜定休。今月20日まで。

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