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センチュリーシネマで映画「俳優 亀岡拓次」 横浜聡子監督が来名

来名した横浜聡子監督

来名した横浜聡子監督

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 栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)で2月6日から、映画「俳優 亀岡拓次」が公開される。公開に先立ち、横浜聡子監督が来名して会見を開いた。

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 同映画は作家、俳優として活躍する戌井昭人さんの同名小説が原作。脇役俳優・亀岡拓次の不器用だけれど愛すべき恋と人生をユーモアたっぷりに描くドラマ。主人公・亀岡を演劇ユニット「TEAM NACS(チーム・ナックス)」メンバーで映画「龍三と七人の子分たち」、テレビドラマ「下町ロケット」など話題作への出演が続く個性派俳優・安田顕さんが演じる。主人公が惚れる居酒屋の女性・安曇(あずみ)を麻生久美子さんが演じ、ほかに山崎努さん、三田佳子さんらが出演する。

 横浜監督は2007年に長編第1作「ジャーマン+雨」が自主制作映画としては異例の全国公開となり注目を浴びる。第2作「ウルトラミラクルラブストーリー」はトロント国際映画祭ほか多くの映画祭で上映され、主演した松山ケンイチさんは毎日映画コンクール男優主演賞などを受賞した。

 6年ぶりとなる新作長編は、初めて原作のある作品を手掛けた。横浜監督は「戌井さんの作品は以前から、けっこう読んでいた。最初はどうやって映画化しようか考えながら本を開いたが、面白さに引き込まれて一読者として笑いながら読んだ」と話す。

 シナリオが完成するまでは、かなり悩んだという。「男性主人公を描くのは不得意な自分が、40歳近くのいっぱしの大人の話を映画化するのは難しかった。男性が女性を好きになるのは、どんな瞬間かも分からない。何度もシナリオを書き直し、クランクインまで2年くらいかかった」と明かす。「亀岡は未来に大きな人生の目標があるわけではなく、ヒーローではない。仕事熱心だけど酒や女性が好きで、人間的な誰もが持つ欲求を抱えている。『これが僕の人生です』という自信があって、自分の器を知っている人。こういう人がいないと世界は成立しない」と話す。

 主演の安田さんについて「撮影前に舞台を見に行った時、キートンやチャップリンのように身体で表現できる稀有(けう)な役者だと感じた。安田さんの身体能力を取り入れたことで、面白いシーンを撮ることができた。死んでいるような亀岡独特の目は、安田さんがこだわっていたところ。現場では肩の力が抜けていて、作り手側に自然に入ってきてくれる人。気を使うことなく、皆で一緒に作っている感覚で、撮影を終えることができた」と絶賛する。

 最後に横浜監督は「今まで見たことが無い安田さんが映っている魅力全開の作品。難しいテーマを語り掛ける映画ではなく、肩の力を抜いて見られるはず。亀岡拓次の人生を楽しんで見ていただけたら」と呼び掛ける。

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