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鶴舞にオープンイノベーション拠点「STATION Ai」 一般利用も

鶴舞公園南側に開業したオープンイノベーション拠点「STATION Ai」外観

鶴舞公園南側に開業したオープンイノベーション拠点「STATION Ai」外観

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 オープンイノベーションを促進する拠点「STATION Ai」(名古屋市昭和区鶴舞1)が10月1日、鶴舞公園南側に開業した。

名駅のビル群などを望める7階のルーフトップバー

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 同施設はソフトバンク子会社のSTATION Ai(同)が運営。愛知県が策定した「Aichi-Startup 戦略」事業の一環で、オープンイノベーションの促進を目的に据える。資金調達やグローバル展開の支援、起業支援プログラムなど、さまざまなスタートアップ支援サービスを提供する。

 7階建てで、延べ床面積は2万3000平方メートル。1階~2階と7階(一部除く)は一般開放ゾーン。1階には、イベントスペース、飲食店、コンビニを設置。2階は飲食店のほか、愛知ゆかりの企業家の業績などを紹介する「あいち創業館」を設置する。飲食スペースからは1階のイベントスペースを見下ろせるようにした。7階にはアルコールメニューを販売する「交流リビング」や、ルーフトップバーを設置するほか、ホテルを設ける。ホテルは全25室で、最大14人宿泊できるコネクトルームを用意。研修合宿や同施設のイベントに外国から来た人などの利用を想定する。飲食店はインドカレー店、ベトナム料理店、和食店、ハンバーガー店、生ドーナツ店、カフェ。一般利用は11月1日から受け付ける。同社社長の佐橋宏隆さんは「交流リビングやルーフトップバーを会員が商談の後にお酒を交えて相手との親交を深める場に利用したり、一般の人が当施設でのイベント後に立ち寄ったりして、にぎわえば」と話す。

 3階~6階はスタートアップやパートナー企業などが入会する同施設会員の専用ゾーンで、フリーアドレスのコワーキング席、専有スペースの固定席・個室席、会議室、プロトタイプなどが作れるようにと3Dプリンターやレーザーカッター、工具などを用意した「テックラボ」、フィットネスジム、託児所なども設ける。同施設会員の入居が完了する10月31日のグランドオープン時には、スタートアップ約500社とパートナー企業約200社が同施設に所属する見込み。

 「スタートアップの7割がソフトウエアの領域で、工場や倉庫の省人化や無人化を進めるスタートアップなどがある」と佐橋さん。「製造業の集積地である愛知や東海のものづくりの力を、STATION Aiがハブとなってスタートアップとの協業を実現させたい。協業に関心のあるSTATION Aiのパートナー企業が200社所属しているのが大きな特徴の一つ」という。「日本のスタートアップに海外からも関心が高まっているので、海外と日本の企業やスタートアップをとつなぐ役割も担いたい」とも。

 同日の報道向け発表会では、ブランド品を扱う地元のリユース会社がAiカメラによる査定技術を持つスタートアップとマッチングした事例や、染色過程の排水が環境汚染につながる問題を抱えた繊維産業と水を使わず染色できる技術を持ったスタートアップと協業した事例などを披露した。

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