デビュー30周年・みうらじゅんさん回顧展、栄のパルコギャラリーで

パルコギャラリーでインタビューに答えるみうらじゅんさん

パルコギャラリーでインタビューに答えるみうらじゅんさん

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 みうらじゅんさんの個展「みうらじゅんの100冊展 Book on Rock’n’Roll!」が5月20日より、名古屋パルコ西館8階の「パルコジャラリー」(名古屋市中区栄3、TEL 052-264-8370)で開催されている。

 小学1年のころから「ひとり出版社」として、自ら自分に原稿を発注・執筆・製本して本を制作していたというみうらさん。会場には、そうした過去の貴重な「出版物」をはじめ、デビュー30周年を迎える今年までに発表してきた100冊を超える出版物の原画や生原稿などのほか、これまでコレクションしてきた「バカグッズ」の数々などを展示している。

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 「仏像好きのおじいさんが拓本好きだった。おじいさんの手法を見よう見まねで自分の本を作っていた」とみうらさん。本づくりの初めは「怪獣」のスクラップから。編集作業も好きだったが、特に原稿を「とじる」のが好きだったという。「背表紙まで作って『みうらじゅん全集』として自分の本棚に並べていた。どんどん本が並んで行くのが楽しかった」と笑う。「怪獣から始まったスクラップは仏像からエロまで広がった。エロが題材のスクラップは240巻にものぼる(笑)」とも。

 「当時から文章は他人に読まれることを想定して書いていた。中学生の時に50歳の設定で書いていたり…。今でいうとブログのような感覚なのかな」と振り返る。中学から高校1年にかけて書いたエッセー集は「魔が差して」新聞社に送ってしまい、今は残っていないが、それ以外は門外不出で大切に保管してきたという。「大切なことは同じことをやり続けるということ」とみうらさん。「同じことを続けていると表現力が付いてきてうまくなる。進化するもの。まさにロックンロール!」

 昨年12月に渋谷で開催された同展。展示の中でも人気を集めたのは「ゆるキャラ」や「ゴムへび」、全国各地で売っている和テイスト人形の「フィギュ和」など、みうらさんの独自の視点で集めた私物約400点を公開した「ビッグひな壇」。コレクションについて、みうらさんは「センチメンタルなものに引かれてよく購入している」とし、「昔の縁日などに売っていた『ゴムへび』はまさに絶滅危惧(きぐ)種。人気のないゴムへびを求めて土日になると、調べてさまざまな場所に買いに行ったりした」という。ひな壇にはそうしたみうらさんの集めたものが無造作に置かれている。

 「何よりも大変なのは、自分をだまし続けること。ふと『何をしているんだろう自分』と思い、飽きがきてしまう一瞬があるが、飽きていないふりをして夢中で掘り下げ、自分をだまし続ける。すると恋から愛に変わる時がある」と笑う。「いつも、さもその世界があるように編集者をだまして自分の企画を売り込む。編集者がのってくれると本にしてもらえる。本にして世に出ちゃえばこっちのもの(笑)。こういったくだらないことでも100年もしたら民俗学になるんだから」。

 「自分のフィルターを通して世の中を見ることしかできないから、これからもずっと同じような活動を続けて行くと思う」とほほ笑むみうらさんの今のマイブームは「クッキング」だという。

 会場では、みうらさんが企画した面白グッズも販売している。主な商品は、オリジナルデザインメダリオン(500円)、ポストカードセット(12枚入り、1,200円)、クリアファイル(350円)、ベースボールシャツ(3,000円)など。「メダリオンを最初に買ったのは名古屋城のもの」というエピソードも。

 開催時間は10時~21時。入場料は、一般=300円、学生=200円、小学生以下無料。6月13日まで。

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