名古屋拠点の画家とデザインユニットが初の共同展-鶴舞のソファ専門店で

左から横山さん(ボイルデザイン)、早川さん(ボイルデザイン)、イナタカユキさん。ノイエスに展示している作品の前で

左から横山さん(ボイルデザイン)、早川さん(ボイルデザイン)、イナタカユキさん。ノイエスに展示している作品の前で

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 鶴舞のソファ専門店「NOyes(ノイエス)」(名古屋市昭和区白金1、TEL 0120-351-780)で現在、愛知県出身のアーティスト「ina takayuki(イナ タカユキ)」さんと、デザインプロダクション「.boildesign(ボイルデザイン)」共作の作品展「Little Huge(リトルヒュージ)」が開催されている。同展はZIP-FMが主催するアーティスト発掘プログラム「Sprout(スプラウト)」とノイエスのコラボ企画の一環。

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 「子どもっぽかったり大人っぽかったり。あいまいで『中間』なイメージをタイトルに込めた」(イナさん)という同展。「表現方法は似て非なるもの。一緒に作品展を行うにあたり、ぶつかることもあるかと思ったが、実際はそうじゃなかった」とイナさんの言葉を受け、ボイルデザインの横山さんは「人間的にも作品的にも正反対だが、感動したり共感したりする部分は同じだと思う」と話すように、2組の相反する印象の作品が調和して展示されている。

 「これまでアメリカで展覧会に参加したことはあったが、日本で作品を展示するのは初めて」と話すイナさんの作品は、アクリルやクレヨンを使ったカラフルなものが多く、愛嬌(あいきょう)のあるモチーフと少し毒のあるモチーフが共存している作品などといった独特の世界観で構成されている。一方アパレルを中心としたグラフィックデザインを軸に活動するボイルデザインは、テキスタイルの開発と、シルクスクリーンで印刷した布を切ったシックなコラージュ作品などで構成する。

 作品が囲む会場の中心には2組が作った「家」を置き、中には、それぞれの制作過程で使った道具やラフが描かれた紙、デザインソースなどをランダムに置く。入り口はなく窓があるこの家の中は外からのぞくことができる。「家は男の夢」と笑うイナさん。「自分たちが面白いと思う家を作りたい。広い空間に小さい家があって、その中をのぞき込むという動作は、アトラクション感覚でお客さんも楽しんでもらえるのでは」とし、「こうした身近なものにアートを重ねることで『アートは遠い存在ではなく、あくまでも等身大のものなんだ』ということを伝えたい」と話す。

 「もともと絵本が好きだったが、年を重ねるにつれてどんどん幼いころに好きだったものに引かれるようになっている」と話すイナさんは「自分が感じるままにこれからも作品を作り続けていきたい。自己満足に終わるのではなく、きちんと絵描きとしてのキャリアを積んで行きたい」と意気込む。横山さんは「活動を続けることはもちろんだが、活動を始めたころの初期衝動はいつまでも忘れずにいたい。いつまでも『バカだな』と思えるものを作っていければ」とほほ笑む。

 会場では作品の販売も行う。価格帯は7,000円~18万円。営業時間は11時~19時。火曜定休。5月31日まで。

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