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栄で映画「捨てがたき人々」舞台あいさつ-大森南朋さん、榊監督が登壇

来名した大森南朋さん(右)と榊英雄監督

来名した大森南朋さん(右)と榊英雄監督

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 栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)で6月14日、公開中の映画「捨てがたき人々」の舞台あいさつが行われ、榊英雄監督と主演の大森南朋さんが登壇した。

ロケ地五島のイメージキャラクター「つばきねこ」も登場

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 同作はジョージ秋山さんの同名コミックが原作。小さな港町を舞台に人間の欲と深い業(ごう)を濃密に描くドラマ。原作者の息子、秋山命さんが脚本を担当している。

 勇介(大森さん)は金も仕事もなく、絶望を抱え日々をやり過ごす怠け者。生きることに飽きてしまった彼は、人生最後の場所にと生まれ故郷の港町に帰る。すでに知り合いもいない町で勇介は孤独を深めるが、ある日顔にあざのある女・京子(三輪ひとみさん)に出会う。

 上映終了後に拍手の中、登壇した2人は「土曜日の午前中から見るにはヘビーな映画ですが、足を運んでいただき、ありがとうございました」と観客に来場を感謝した。

 15年近く前からの付き合いだという2人。「下北沢でなけなしのお金で飲みながらいろいろな話をしていた」(大森さん)。「俳優として共演したことはあったが、大森さんとはいつか一緒にがっちりやりたいと思っていた。ようやくこの作品で実現した」(榊監督)と映画の完成に感慨深げ。

 監督は原作者・ジョージ秋山さんの大ファン。「漫画の1ページ目の女性をのぞき込むシーンを見た時から、大森さんの顔しか思いつかなかった。人間の業を描く生っぽい部分が、彼にうってつけ」とキャスティングに自信を見せる。大森さんは「結構な作品を持ってきたなと思った。ここまで人間を掘り下げて、絡みも多い役はなかなかない。演じると言う人も少ないはず。古き良き日本映画になったと思う」と手応えを語った。

 最後に2人は「メジャーとはいい難い作品だが、僕はこういう映画の世界が凄く好き。今後も撮り続けていきたい。面白くても、つまらなくても、それを友達に報告していただけたら。そうすることで、より多くの人に知ってもらえる」(大森さん)、「大森さんがいなければ撮らなかった映画。皆さんの率直な感想が私たちには刺激になる。どんな感想でもいいから広めていただけたら」(榊監督)と多くの来場を願い、笑顔で会場を後にした。

 本作のロケ地は監督の出身地の長崎県五島。この日は五島のイメージキャラクター「つばきねこ」も来館。映画館入り口で作品と五島の魅力をPRした。舞台あいさつを終えた監督も入り口に登場。写真撮影や、映画の感想を聞くなど、ファンと触れ合った。

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