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栄で「トリエンナーレスクール」開催-現代アートの「ヒミツ」テーマに

第1回トリエンナーレスクールの様子

第1回トリエンナーレスクールの様子

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 愛知芸術文化センター(名古屋市東区東桜1)で8月30日、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2016」に向けたシリーズ講座「トリエンナーレスクール」が開催された。

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 同スクールは、各分野の第一線で活躍する専門家をゲストに迎え、現代アートを身近に楽しむ方法を学ぶもの。本年度は全6回の開催を予定しており、前半3回では「アートのヒミツ」がテーマ。

 第1回となったこの日のテーマは「デザインのヒミツ」。ゲストは「あいちトリエンナーレ2013」で公式デザイナーを務めた廣村正彰さん。集まった107人の参加者は、廣村さんからトリエンナーレの公式デザインが作られた過程や、デザインの持つ力について学んだ。

 廣村さんは、2013年開催で実際に使った公式ビジュアルをスライドに投影しながら、前回との差別化やアイデンティティーの継承、メインテーマや特色の表現など、デザインの作られる過程を披露。「隆起した岩石のような力強いイメージと、複雑なピースの重なりで複合性・多様性を表現した」とデザインに込められたテーマを解説した。

 ポスターや案内図などを人々がスムーズに行動できるよう表示する「サイン計画」についても紹介。廣村さんは公式ビジュアルのほか、サイン計画にも取り組み、会場の壁面や床を使った表示やオフィシャルグッズの製品化など、さまざまな形でトリエンナーレ各会場のアートと来場者をつないだ。

 スクール後半はデザインの仕事をレクチャー。東京スカイツリータウンにある「すみだ水族館」や大阪にオープンした超高層ビル「あべのハルカス」など、廣村さんが参加した建物のサイン計画などを例に、デザインの仕事の難しさ、魅力を解説した。廣村さんの「発見を促すことが、デザインの本質」との言葉には、参加者の多くが筆を走らせていた。

 デザイナーを目指したきっかけを参加者から質問された廣村さんは、学生時代や田中一光デザイン室での修行した時の思い出などを披露した。

 トリエンナーレスクールは今後、9月13日に名古屋市美術館で第2回「アジアの新しいアートマーケットのヒミツ」、9月20日に愛知芸術文化センターで第3回「ミュージアムショップのヒミツ」を、それぞれ開催する。定員は180人。参加無料。

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