愛知県の野菜をおいしく楽しむためのプロジェクト「あいち みんなのサラダ」が8月31日、栄のラシックパサージュ(名古屋市中区栄3)で発足1周年記念イベントを行う。
「愛知らしい」食べ方でおいしく楽しみながら野菜を食べてほしい、愛知県の地元野菜への理解を深めてほしいという思いを持つ有志による同プロジェクト。愛知県特有の食文化を取り入れ、健康や栄養にも配慮した新しいスタイルのサラダを開発し、それを広めることで愛知県民の野菜摂取量の向上を目指している。
コンセプトは、愛知県民が好む「うま味、食べ応え、意外性」を備えたワンボウルで楽しむサラダスタイル。季節の野菜に愛知のうま味の象徴である豆味噌(みそ)を使った肉みそと玉子を添え、マヨネーズやドレッシングで仕上げることをルールとしている。ワンボウルでサラダとご飯を同時に食べられるので、食べ応えと共に、栄養面にも配慮しているという。
この1年で、プロジェクトに賛同する店は100店舗を達成。一般の飲食店のほか、市役所の食堂や企業の社員食堂、大学の食堂などでも「あいちサラダめし」メニューの提供が行われている。ローソンでは期間限定で商品化され、家庭用に販売された。
イベントは発足1周年と100店舗達成を記念して「野菜の日」に開催。当日は提供店舗をまとめたマップを配布するほか、「あいちサラダめし」メニューの試食コーナー(無料提供は数量限定)や地元の野菜を集めたマルシェなどを設置。メニューや提供店舗の魅力を紹介するトークショーや「あいちサラダめし総選挙」を実施する。
イベントで登壇予定の大村秀章愛知県知事は「健康寿命をさらに伸ばしていくためには、栄養・食生活の改善が必要。愛知県では県民の野菜摂取量の少なさが課題となっている。全国有数の農業県である愛知県で、豊富な野菜とこの地域特有の食文化を取り入れ、おいしく楽しみながら野菜をたくさん食べることができるプロジェクトの普及活動、取り組みには感謝している。今後も活動がより広がってほしい」期待を寄せる。
実行委員で「名古屋めし評論家」の大竹敏之さんは「プロジェクトのスタートからいろいろな飲食店に声を掛けたが、どこも『面白そう』と乗り気になってくれたのが印象的だった。メニュー化されたサラダめしは、一つとして同じものがない。ルールにのっとった上で各店の創作精神が発揮されていることに、うれしい驚きがあった」と1年の活動を振り返る。「名古屋めしの特徴の一つに『かけ合わせの妙』がある。ひつまぶしや味噌カツ、小倉トーストなど、意外な組み合わせで個性あふれるおいしさを生み出すのが、この地域の食文化の魅力であり強み。このプロジェクトも愛知らしさを持ったご当地グルメとして、今後ますます広まっていくことを期待している」とも。
開催時間は11時~18時。入場無料。