「第19回AAF戯曲賞」最終審査が1月5日、愛知県芸術劇場(名古屋市東区東桜1)で行われ、小野晃太朗さんの戯曲「ねー」が大賞に決定した。特別賞には三野新さんの戯曲「うまく落ちる練習」が選ばれた。
同戯曲賞は上演を前提に2000(平成12)年に開始。同劇場主催で、作家と演出家・作品と観客が出会い、価値観を創出することを目指し、戯曲の審査と受賞作品の上演を行っている。2015(平成27)年からは「戯曲とは何か」というテーマを設け、演劇の可能性に挑戦し続けている。
第19回は国内外から前回の109作品を上回る136作品の応募があり、1次・2次選考を経た4作品がノミネート。同劇場で白神ももこさん、鳴海康平さん、三浦基さん、やなぎみわさんの4人の審査員による公開最終審査会を開き、約2時間半の議論の末、受賞作を決定した。
大賞を受賞した小野さんは福島県出身で日本大学芸術学部を卒業。劇作家、ドラマトゥルク(戯曲の調査・考察や演出への協力など)として活動している。特別賞の三野さんは福岡県出身で早稲田大学卒業。写真家、演出家として活動し、個人名義でのパフォーマンス・展示作品の発表のほか、アーティスト、雑誌、ファッションブランドとのコラボレーションなどを行っている。
大賞受賞作は、同劇場プロデュース公演として2021年度以降に上演予定。