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名古屋市科学館で「アインシュタイン展」 ゲーム体験・科学おもちゃ通じ楽しく学ぶ

名古屋市科学館で始まった「アインシュタイン展」のゲーム体験も設置する「ブラウン運動」コーナー

名古屋市科学館で始まった「アインシュタイン展」のゲーム体験も設置する「ブラウン運動」コーナー

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 「ノーベル賞受賞100年記念『アインシュタイン展』」が3月20日、名古屋市科学館(名古屋市中区栄2)理工館地下2階イベントホールで始まった。

光の速さで自転車をこぎ爆発解除を目指す「特殊相対性理論」コーナーのゲーム

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 3つの章で構成される同展。アインシュタインの生い立ち、人柄を簡単に伝える1章は、趣味や友人、幼少期や来日した際のエピソードなどをパネルで紹介する。名古屋公演の入場券の半券や、来日記念で販売された絵はがき、バイオリン演奏が好きなアインシュタインに名古屋の「鈴木バイオリン製造」がバイオリンを寄贈したことに対するお礼の手紙の原本を展示する。

 2章では4つの科学理論の「ブラウン運動」、ノーベル物理学賞を受賞した「光電効果」、「特殊相対性理論」「一般相対性理論」を紹介する。それぞれ冒頭に漫画と、絵本で紹介するほか、ゲーム体験や科学おもちゃを通じて、子どもでも楽しみながら学べる内容にする。

 「ブラウン運動」コーナーにはランダムに動く足元の光の枠を追いかけて移動しブラウン運動を体感するゲームを用意。「光電効果」コーナーの「光の粒」に見立てたボールをスクリーンに映る的に当てるゲームでは、ボールの色によって飛び出す「でんしくん」(電子)の高さが違うことから光の秘密を学べる。「特殊相対性理論」コーナーでは1年後に爆発する爆弾を載せたという設定の自転車に乗り、光の速さでも2年間かかる惑星までこぐというシミュレーションゲームを置く。自転車をゲーム上の光の速さになるように早くこいで爆弾解除する内容で、時間と距離が伸び縮みする世界の変化を体感できる。

 同展を監修した同館学芸員の山田吉孝さんは「理論が導かれることを体感してもらえる内容にした。この展示だけではもちろん完璧に伝えられない。子どもでも体験を通じて、不思議だな、面白いなと思っていただいたことが、科学に興味を持つきっかけになれば」と話す。

 3章では、アインシュタインが当時、計算上では分からなかったことが科学が発展した現代では観測されたものの紹介や、アインシュタインが原子爆弾を作ることを政府に働き掛けた書簡や、実際に広島・長崎に原爆投下されたことを悔やんだことが分かる資料などで平和活動を紹介した。

 開館時間は9時30分~17時(入場は16時30分まで)。休館日は5月3日を除く月曜、4月16日・5月6日・21日。入場料は一般=1,500円、高大生=800円、小中生=500円。6月6日まで。

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