尾州織物の魅力を伝えるイベント「びしゅう百貨店」が9月22日、松坂屋名古屋店（名古屋市中区栄3）南館1階オルガン広場で始まった。

尾州のカレント×松坂屋名古屋「びしゅう百貨店」イベントの様子

　会場には、アパレルブランドを中心としたブースが集結。天然素材のウールやコットンで作られた洋服の魅力を生産者自ら紹介する。週末には日替わりでテークアウトフード3店も出店予定。

　木曽川流域の尾州エリアは「世界三大毛織物産地」の一つに数えられる繊維産地。希少な低速織機「ションヘル」や独自の加工技術によって「高品質な」織物を生み出している。今回のイベントは、尾州の繊維企業で働く若手社員の産地活性サークル「尾州のカレント」と松坂屋名古屋がコラボレーションして開催。「地元が誇る伝統技術に目を向け、尾州織物の魅力を知ってほしい」という両者の思いから実現した。

　尾州のカレント代表の彦坂雄大さんは「松坂屋担当者の方々には、このイベントのために10回以上も尾州に足を運んでいただいた。ここまで産地を楽しんでくれる百貨店であれば、一緒にお客さまを楽しませることもできると思い共同企画に至った。お客さまに服の良さやものづくりの楽しさに触れてもらうため、商品のことを一番よく知っている作り手が店頭に立つ。洋服ができるまでのストーリーを知ると愛着が湧き、着るという行為が何倍も楽しくなるはず」と話す。

　出展ブランドは尾州産地から「尾州のカレント」「blanket」「糸と色」「峯村サフォーク」「nicori」「hacu」「n'ui」「Transition Equipment」「RANHERRI」、近隣の遠州産地から「HUIS」が登場する。尾州のカレントでは、オーダーメード商品「びしゅうのズボン」（2万2,000円～）に松坂屋特別企画品の生地を豊富に用意。2種類のデザインと組み合わせ、好みのズボンに仕上げられるという。また、限定で生地のみの販売も行う。生地1.5メートルにつき1万1,000円～、3メートルにつき1万9,800円～。

　テークアウトフードは23日に「ほしのこ食堂」（西区）の日替わり弁当（販売時間10時～・16時～、無くなり次第終了）、25日に「hang out coffee」（一宮市）の日替わり弁当・スープ、26日に「neji」（一宮市）のチーズケーキ・スコーンを販売する。

　営業時間は10時～20時（最終日は18時閉場）。今月27日まで。