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大須の「柳下水」がモニュメントとして移設 那古野山古墳公園整備も

移設した「柳下水」モニュメントの前で、大須観音通商店街理事長の石原基次さん(中央右)ほか、那古野山古墳公園愛護会メンバーら

移設した「柳下水」モニュメントの前で、大須観音通商店街理事長の石原基次さん(中央右)ほか、那古野山古墳公園愛護会メンバーら

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 尾張名古屋の三名水と呼ばれた大須の「柳下水(りゅうかすい)」の井戸が「那古野山(なごややま)古墳公園」(名古屋市中区大須2)にモニュメントとして移設された。同公園の整備完了も含めた完成記念式典が2月11日、同公園で行われた。

「気軽に登れる」という「那古野山古墳」を紹介する商店街メンバー

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 完成式典には、大須観音通商店街理事長の石原基次さんや、河村たかし名古屋市長などが参加。「柳下水」モニュメントの除幕式も行われた。

 「柳下水」は江戸時代に将軍家が上洛(じょうらく)の際に飲み水として献上されるほか、今から約70年前までは住民の生活用水としても活用されてきた。同公園近くの大須観音通商店街沿いに残った井戸自体はふたをし、石の囲いと柳の木で演出し残してきたが、この所在地を含む場所の再開発で取り壊される計画が立ったという。石原さんは「もともとあった喫茶店が閉店する際に柳下水の取り壊し計画を知り、残したいという地元の思いを市に届けた」と振り返る。

 解体工事の際に井戸のふたを開けたところ、井戸の穴が見つかった。「柳下水」のモニュメントにはその土壁を採取して瓶に収め展示している。

 「那古野山古墳」は5世紀中ごろに造られた前方後円墳と推定され、現在は円墳状の部分が残っている。地元の人には通称「タヌキ山」として親しまれ、石原さんも幼い時の遊び場だったという。

 今回は、古墳の周りや古墳に登れる階段の再整備をし、北側の壁面に大須の歴史やまちの成り立ち、変遷、大須の祭りの紹介や、古い地図を用いた年表などのパネルを設置する。

 石原さんは「名古屋の真ん中にある気軽に登れる古墳。柳下水と共に大須の新しいパワースポットとして生まれ変わった。大須に遊びに来る観光の合間の憩いの場や子どもの学びの場に使ってもらえたら」と笑顔を見せる。

 完成を記念し、同商店街では「めっちゃコーフンスタンプラリー」を開催する。商店街内の店舗で300円以上利用するとスタンプ1個が押印され、スタンプの数に応じてガラポン抽選に参加できる(スタンプ3個=1回、5個=3回、10個=15回)。賞品には旅行券や高級和牛肉などを用意する。先着順で平日=300回、土曜・日曜=700回。抽選時間は12時~17時、今月20日まで。

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