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名古屋能楽堂に和のフードホール 江戸時代の名古屋にルーツ持つ3ブランドがタッグ

中・高校の同級生の、八百彦本店社長の三浦剛裕さん(中央)、菓匠 花桔梗取締役の伊藤誠敏さん(左)、和む菓子 なか又を営む会社「スイート」社長の村瀬隆明さん(右)

中・高校の同級生の、八百彦本店社長の三浦剛裕さん(中央)、菓匠 花桔梗取締役の伊藤誠敏さん(左)、和む菓子 なか又を営む会社「スイート」社長の村瀬隆明さん(右)

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 会席料理やきしめん、和菓子などの提供や、物販を行う「蓬左 hosa (ほうさ)」(hosaのoは長音符号付き)が3月18日、名古屋城前の「名古屋能楽堂」(名古屋市中区三の丸1、TEL 052-253-8566)1階にオープンした。

名古屋城型のスタンドに盛り付ける「和フタヌーンティーセット」

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 およそ300年前の江戸時代に青果・漬物店として創業した名古屋の老舗仕出し料理店「八百彦本店」、尾張藩初代当主・徳川義直から尾張藩主御用菓子司を任された「桔梗屋」がルーツの名古屋の菓子店「菓匠 花桔梗(ききょう)」、江戸時代後期に熱田・宮宿で創業した水産業の屋号「なか又」を引継いだ群馬県の和菓子店「和む菓子 なか又」の3店がタッグを組み同所へ出店した。

 蓬左グループ代表を務める八百彦本店社長の三浦剛裕さん、菓匠 花桔梗取締役の伊藤誠敏さん、和む菓子 なか又を営む会社「スイート」(群馬県)社長の村瀬隆明さんの3人は、中・高校の同級生。「今までにないような面白いことをやりたい」と、同所への出店を募集していることを知った三浦さんが2人に持ちかけ、「尾張名古屋の食文化を未来につなげたい」という思いで計画した。

 店名は、「蓬莱(ほうらい)宮」と呼ばれた熱田神宮の左方に開けた熱田から名古屋城のある辺りにかけての地域を「蓬左」、名古屋城を「蓬左城」と呼んでいたことに由来する。東京でデザイン会社も営む村瀬さんが同施設のデザインを担当。蓬莱宮から見た名古屋城の風景をモチーフにマークデザインに落とし込んだ。

 店内は、「なか又」のふわふわとした生地が特長のどら焼き「ふわふわ わぬき」の実演カウンターと、3ブランドのメニューを提供する和のフードホール「hosa」、八百彦本店が手がける予約制の個室会席「蓬左亭」、食文化のセレクトショップがコンセプト「hosa select」の3エリアで構成。

 「hosa」では、名古屋城を象ったスタンドに盛り付ける13品と3種から選べる日本茶が付く「和フタヌーンティーセット」(4,400円、事前にホームページから要予約)や、なか又の「ふわふわ わぬき プレート -季節の厳選フルーツ-」(1,300円)、花桔梗の「本わらび餅」(1,290円)、「七輪で焼く蓬左団子」(1,190円)、上生菓子、八百彦のだしと地元の調味料で作る「きしめん」(850円)、マグロやサーモン、イカ、シラスなどが入る「いくら海鮮丼」(2,000円)などを提供する。和菓子やどら焼き、ドリンクなどはテイクアウトできる。テーブル24席、カウンター10席を設ける。

 7個室と貸し切り可能な大広間(42席)を持つ「蓬左亭」では、前菜・お造り・焼き物や小鍋料理が付く「金城」(3,800円)、肉料理などが加わる「蓬左」(5,500円)などを提供する。

 「伝統を受け継ぐだけではなく、つないで次の時代に発信していく考え。まずは名古屋の人に楽しんでほしい。次いで名古屋城を訪れる県外や、いずれは海外からのお客さまをもてなしたい。魅力のない名古屋といわれるところを打開して、名古屋の魅力の一つにできれば」(三浦さん)と笑顔を見せる。

 営業時間は10時~17時。

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