見る・遊ぶ 学ぶ・知る

ソニーストア 名古屋で「恐竜ミュージアム」 骨格標本20点、CG映像など

ゴルゴサウルス「ルース」の全身骨格標本を紹介する「恐竜くん」こと田中真士さん

ゴルゴサウルス「ルース」の全身骨格標本を紹介する「恐竜くん」こと田中真士さん

  • 7

  •  

 「恐竜ミュージアム ~科学で紐解(ひもと)く恐竜の世界~」が10月7日、栄の商業施設「BINO栄」3階の「ソニーストア 名古屋」(名古屋市中区錦3)で始まった。

成体骨格の「レイン」から科学的に復元したトリケラトプスの幼体全身骨格

[広告]

 企画・監修は「恐竜くん」こと田中真士さんが務める。恐竜くんは恐竜展の制作やトークショー、恐竜の模型や映像の監修など幅広く活動する。約240坪の店内の約160坪のスペースを使って、20点の骨格標本展示やCG映像、ワークショップを展開する、生き物として科学的視点で捉えた内容で紹介する。

 目玉は全長約7メートル、高さ約3メートルのゴルゴサウルス「ルース」(愛称)。恐竜の化石は断片的にしか見つからないことが多い中、ルースは指先や尾の先端部などを含む完全度で発見された全身骨格標本で「奇跡的」(恐竜くん)という。

 ルースには大型肉食恐竜にはよく見られるという骨折の痕のほか、世界で初めてだという脳腫瘍の痕跡が残っているという。恐竜くんは「大腿(だいたい)骨の骨折は治癒した痕跡がないことから骨折後、短期間で死んだと考えられ、おそらくこの骨折で歩けなくなったことで飢え死にした可能性が高い。けがをしている個体は多いが、ここまでぼろぼろな個体は珍しい。脳腫瘍があったことで、真っすぐ立ったり歩いたりすることが困難で、ぶつかったり転んだりすることが多く、ふらふらした状態で生活していたのではと考えられる」と説明する。

 「恐竜を種類ごとにキャラクターのように見ている人も多いと感じるが、ルースを知ることで、ただのゴルゴサウルスという種類ではなく、一つの個体で生き物であり、一生分の生涯があって、性質や事情もあることが分かる。ルースが脳腫瘍になってけがだらけでも最後まで力強く生きた生命のたくましさや、私たちと同じように生きていたことを感じてもらえれば」と話す。「化石でここまで分かると、見方が変わるのでは」とも。

 ほかの恐竜にかまれたかみ痕などが残るティラノサウルス「スタン」の頭骨標本、トリケラトプス「レイン」の成体骨格から科学的に復元した幼体骨格も展示する。

 白亜紀後期に現在の北米大陸西部に存在した「ララミディア大陸」が舞台のコーナーでは、「恐竜たちの生きた世界」を科学的に再現した約3分間のCG映像や、ララミディア大陸に生息した3種の恐竜の標本展示、立体映像を裸眼で見られるコンテンツを用意する。CG映像は、骨格を入れて個体として表現した恐竜の姿や、動物の自然な行動、背景の植生など細部にもこだわったものだという。

 開催時間は11時~19時。20時~翌8時にはルースがライトアップされ、店外からシルエットを見ることができる。入場無料。今月22日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース