多治見市、「モザイクタイル」テーマのミュージアム建設へ-デザイン発表

「多治見市モザイクタイルミュージアム」の模型で建物の説明をする藤森照信さん(右)と、古川雅典 多治見市長

「多治見市モザイクタイルミュージアム」の模型で建物の説明をする藤森照信さん(右)と、古川雅典 多治見市長

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 岐阜県多治見市は国際デザインセンター(名古屋市中区栄3)で5月27日、同市に新しく建設されることが決まった「モザイクタイル」をテーマにした博物館「多治見市モザイクタイルミュージアム」(多治見市笠原町)の建築デザインを発表した。

「多治見市モザイクタイルミュージアム」イメージパース

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 タイルとは、建築物の表面に使われる陶磁器製の薄片に対する名称として1922(大正11)年に定められた総称で、『モザイクタイル』は表面積が50平方センチ以下の小ぶりなものを指すという。同ミュージアムが建設される多治見市笠原町は近代以降、量産品の茶わんの生産を中心とする焼き物の町として知られている。戦後は多くの業者がタイルの製造に転じ、輸出製品を中心に展開してきた。現在でもタイル製造の工場が点在している。

 ミュージアムでは、地元のモザイクタイル業界関係者らが主体となって長年集めてきた膨大な数のモザイクタイルを展示し、その技術やデザインを見せながら、魅力と可能性を国内外に発信する。

 同ミュージアムの設計を手掛けたのは、日本近現代建築史や自然建築デザインで世界的に有名な建築家の藤森照信さん。「笠原の町を歩いている時に、タイルを作るための土を取る『土取り場』を見た。そこの土を削り取った断面図をモチーフに、建物の形を設計していった」という。「あらためてタイルを見せてもらうと、『こんな場所もタイルで飾っていたのか』と今見ると新鮮に目に映るものも多い。今の建築家や若い人たちにもぜひ見てもらえれば」と呼び掛ける。

 総事業費12億円をかけて建設される同ミュージアムは2016年6月にオープン予定。

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