大須でトミオ・セイケさん写真展-80年代ポートレート作品を紹介

日本人写真家トミオ・セイケさんの作品

日本人写真家トミオ・セイケさんの作品

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 主にアート写真を展示販売するギャラリー「GALLARY ORCHARD(ギャラリー・オーチャード)」(名古屋市中区大須4、TEL 052-251-7571)で11月17日より、現在欧米で活躍中の日本人写真家トミオ・セイケ(清家冨夫)さんの写真展「Portraits of ZOE(ポートレート・オブ・ゾイ) 蘇った伝説のポートレート第2章」が開催されている。

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 トミオ・セイケさんは、ロンドンを中心にファッションやコマーシャル写真分野で活躍後、1980年代に本格的に作家活動を開始した。当時主に取り組んでいたのが、魅力的なアメリカ人女性ゾイの20歳~25歳までの成長と変化を撮影するシリーズ「ポートレート・オブ・ゾイ」。ライカカメラとノクチルックスで撮影されたモノクロの同シリーズは、ザ・ポリスのアンディー・サマーズやラルフ・ローレンらがコレクションしていることでも有名。

 撮影終了後約20年が経過した2007年、セイケさんはネガを総合的に見直し、未発表作品23点を再セレクションした。同展示は80年代に発表されたシリーズとは別の、再セレクションされた23点を展示する。未発表作品が新たに表に出てきた背景には、近年「ゾイ・シリーズ」の人気が再び高まっていることと、約20年経過したことで「80年代当時の雰囲気や気分が色濃く写し出されている作品を『回顧する』まで時代が進んだこと」などがあるという。

 名古屋での展示について同ギャラリーオーナーの岡田さんは「名古屋にある老舗のギャラリーが、当時まだ若いセイケさんの作品を見いだし紹介したことで、名古屋での人気に火がついたと聞いている。作品展示を心待ちにしているファンが多い名古屋で、セイケさんの未発表作品を展示できることはとてもうれしい」と話している。

 今回は、「銀塩写真のマスター」として知られるセイケさんが初の試みとして、デジタルプリントに取り組んだ。「写真をコレクションするという経験が諸外国に比べて少ない日本人のお客様に、優れた作品を低価格で提供したいという作者の意向で実現した」(岡田さん)という。販売するデジタルプリントにはすべてセイケさんのサインが入る。「これまで、高額で購入を控えていたファンにとっては低価格で作品を購入できるいい機会なのでは」(同)とも。世界で2,000部限定の写真集「トミオ・セイケ“ZOE”」(11,340円)も販売する。

 営業時間は14時~18時。入場無料。1月18日まで(12月22日~1月9日は休廊)。

GALLARY ORCHARD

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