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栄の御園座で「第71回名古屋をどり」開幕 四世家元・西川千雅さんの新作舞踊など

御園座で「第71回名古屋をどり」が開幕

御園座で「第71回名古屋をどり」が開幕

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 日本舞踊西川流の舞台「第71回名古屋をどり」が9月6日、栄の御園座(名古屋市中区栄1)で開幕した。 

「名古屋をどり」開幕でにぎわう御園座

 二世家元の西川鯉三郎さんにより終戦直後の1945(昭和20)年から始められた同公演。昨年までの会場だった中日劇場の閉館に伴い、同劇場での開催となった。

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 西川千雅さんが四世家元を襲名し、全体のプロデュースを担当してから4回目となる同公演。昨年好評だった長唄と踊りの一般参加枠の出演は今年も継続。歌舞伎ソムリエ・おくだ健太郎さんによるイヤホンガイドは、初めて生放送で行われた。開場時には華やかに演出したロビーに出演者・スタッフが着物で並び、笑顔で観客を出迎えた。初日を迎えた千雅さんは「新しい劇場に本当にワクワクしている。舞台げいこも済み、とても見やすくて面白い公演になると確信している。楽しみにしていただきたい」と意気込んだ。

 午前中から始まる第1部はベテラン舞踊家による古典を中心にした「本格派な方も納得」の演目。踊り手が独楽(こま)のように舞う常磐津「独楽」から始まり、西川まさ子さんが踊る常磐津「お夏狂乱」や、牛若丸と弁慶の出会いを舞踊化した「橋弁慶」などを上演。長唄「鵜の殿様」では、西川好之介さんと西川章之人さんが総師・西川右近さんの創作したコミカルな舞踊で観客の笑いを誘った。

 第2部は重厚さと軽妙さのどちらも味わえる「硬軟絶妙のバランス」の演目。17人が踊り、御園座に移った名古屋をどりを言祝(ことほ)ぐ「美事華幕開」から始まり、源義経を思う静御前の舞を西川鯉貴与さんが踊る長唄「賤の小田巻」、初代家元・鯉三郎が能の名作を舞踊にした長唄「今様紅葉狩」などを上演。常磐津「勢獅子」では、千雅さん、西川カークさんらが、面や獅子舞が登場するにぎやかな舞台を披露した。

 第3部は「超初心者にも優しい」演目。歌舞伎表現の「タテ」、リアルな殺陣、舞の3要素を組み合わせた「乱」は、カークさんら西川流の面々とアクション俳優集団「RE-act」のメンバーの競演。「歌へす歌へす名古屋大津絵」では、舞台に向けて指導を受けた一般参加枠の出演者が、藤娘姿での踊りと黒紋付姿での長唄を披露し、観客の声援を受けた。右近総師は西川菊次郎さんと夫婦の愛を描いた常磐津「むらぎも杖(づえ)」を披露した。

 最後を飾った「『うただま』より」は千雅さんによる新作舞踊。デーモン閣下の同名アルバムから選出した楽曲に千雅さんが演出作舞し、舞踊家、コンテンポラリーダンサー、アクション俳優らが競演した。千秋楽の10日は、デーモン閣下が出演する。

 開演時間は第1部=11時、第2部=14時30分、第3部=18時。料金はSS席=1万260円、S席=8,640円、A席=5,400円。今月10日まで。