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「マザーハウス」と地元コーヒー店がコラボ新商品 商品を味わう「時間」提供

セット商品を手にするマザーハウス名古屋久屋大通公園店スタッフの大島梓さん

セット商品を手にするマザーハウス名古屋久屋大通公園店スタッフの大島梓さん

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 「マザーハウス名古屋久屋大通公園店」(名古屋市中区錦3、TEL 052-265-9797)が、コーヒーショップ「Q.O.L.COFFEE」(名古屋市中区丸の内3)とコラボレーションしたセット商品を開発した。

コラボレーションから生まれた「浅煎りセット」と「深煎りセット」

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 「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を理念に掲げ、途上国の素材や文化を生かしたオリジナル商品を扱う「マザーハウス」(東京都台東区)。かばんや財布などの革製品、ジュエリー、アパレルなどの製品を展開する同社では2021年2月から、フードブランドの「リトルマザーハウス」を立ち上げ、「イロドリチョコレート」(全12種類、各1,296円)などのチョコレート商品の販売も行っている。

 フード分野進出の背景には、新型コロナ禍が大きく影響していたという。名古屋久屋大通公園店スタッフの大島梓さんは「途上国でロックダウンが長期化するなど、新型コロナの感染拡大によって製品生産体制を維持することが困難な状況に陥った。日本でも外出自粛によって家で過ごす時間が増えるなど生活様式も様変わりした。社会の変化に即した新たな価値提供に取り組みたいと、新分野に踏み出すことを決めた」と話す。

 「イロドリチョコレート」は、同社を代表する商品シリーズ「IRODORIシリーズ」を応用して生まれた。インドネシアのスラウェシ島のカカオで作ったホワイトチョコレートを天然由来の素材で色付け・味付けし、シリーズを象徴する2色のグラデーションを表現するとともに、異なる2つの味をかけ合わせたという。ラベンダーとブルーベリーをかけ合わせた「あじさい」など、チョコレートでは珍しいという味の組み合わせも用意する。

 「贈り物としてイロドリチョコレートを購入する人が多く、『名古屋ならではのセット商品をつくってみてはどうか』というアイデアが浮かんだ。名古屋の喫茶文化に着目し、コーヒーとセットで販売する案を思いついた」と大島さん。スタッフの友人で「Q.O.L.COFFEE」オーナーの嶋勇也さんに商品開発の協力を仰ぎ、12種類すべてのチョコレートとドリップパックコーヒーとのペアリングを行った。

 大島さんは「嶋さんはあえてチョコレートのフレーバーを伏せた状態でペアリングを行った。先入観を持たず、コーヒーの専門家の立場からペアリングを提示してもらえたことで、私たちだけでは考えつかなかった組み合わせが実現したと感じる」と振り返る。

 ペアリングの末、酸味が特徴のドリップパックコーヒー「ルワンダ」「エチオピア」と、レモンバームとミントの「りっか(立夏)」、黒こしょうとゆずの「よかぜ(夜風)」を組み合わせた「浅煎りセット」、深煎りでこくと苦味が特徴のドリップパックコーヒー「ブラジル」「グアテマラ」、抹茶と煎茶の「まつゆき(松雪)」とブルーベリーとジンジャーの「はくぎん(白銀)」を組み合わせた「深煎りセット」に決まった。価格は各2,899円。各15セット限定販売商品。

 大島さんは「ペアリングは奥が深く、今回つくったセット商品は一例にすぎない。新型コロナ禍が収束したらペアリングイベントなども企画したい」と意欲を見せる。

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