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長者町の壁面アート取り外される 12年の歴史に幕、「しばしのお休みに」

「新生の地/Place of Rebirth」取り外し作業の様子

「新生の地/Place of Rebirth」取り外し作業の様子

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 「堀田商事」(名古屋市中区錦2)ビル壁面に展示されていたアート作品「新生の地/Place of Rebirth」が9月25日、取り外された。

「新生の地/Place of Rebirth」が展示されていた長者町の風景

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 同作品は「あいちトリエンナーレ2010」に際してタイ・チェンマイ出身のアーティスト、ナウィン・ラワンチャイクンさんが制作。さまざまな時代に生きた長者町の人々が描かれており、アーティスト、あいちトリエンナーレ実行委員会事務局、建物所有者などの好意により、会期終了後もそのまま同じ場所で展示されてきた。長者町のシンボルとして12年にわたり親しまれたが、周辺環境の変化などを理由に取り外すことになった。

 展示場所には「最後にもう一度目にしたい」と訪れる人の姿が見られ、「展示が始まった12年前が思い出されて感慨深い」「長者町といえばこの作品。取り外された後がまだ想像できない」といった声も聞かれた。

 同作品は、取り外し作業を担った「長者町アートアニュアル実行委員会」によって保管される。代表の武藤隆さんによると「保管後については、現段階では白紙状態」だという。

 同作品に「長者町の人々」の一人として描かれている「錦二丁目エリアマネジメント」社長の名畑恵さんは「長者町について紹介するにも、自己紹介するにも、まずこの作品を案内してきた。作中に描かれる人の中には、すでに逝去された人も。12年間、錦二丁目長者町の物語を語り続けてくれた。この風景が見られなくなるのは寂しいが、次が決まるまで作品もしばし休んでもらえたら」と目を細めた。

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