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名古屋能楽堂で「まいまい狂言会」-親子で日本文化楽しむ

「まいまい狂言会」ワークショップの参加者

「まいまい狂言会」ワークショップの参加者

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 名古屋能楽堂(名古屋市中区三の丸1、TEL 052-231-0088)で7月19日、3歳以上の子どもと一緒に親子で楽しむ狂言公演・ワークショップイベント「まいまい狂言会」が開催される。今年で7回目。

ワークショップの様子

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 和泉流狂言師十四世・野村又三郎さんが出演する狂言「柿山伏(かきやまぶし)」は、小学6年生の国語教科書に掲載されている。「授業では教科書を読んだりカセットを聞いたりするだけで、『生(なま)の狂言を見られたらいいな』という声もあり、今回の公演につながった。実際に行われるのは珍しい演目」と広報担当者。

 物語は、喉の渇いた山伏(山中で修行する者)が道中に見つけた柿の木に登り、柿を食べるところから始まる。そこへ柿の畑主がやって来て、枝先に隠れる山伏との問答を繰り返す。畑主の問い掛けに引っ掛かり、「鳶(とび)」の真似(まね)をして木から飛び降りて腰を強く打つ山伏。「家まで背負っていって治療しろ」とせがむ山伏を無視して帰ろうとする畑主だが、最後は畑主が背負った山伏を投げ飛ばして逃げて行ってしまう。「尊大なはずの山伏のうろたえる姿が面白おかしい」

 2つ目の狂言「口真似(くちまね)」は、又三郎さんの長男・信朗くん(13)と妹のさよちゃん(7)の兄妹共演。必要以上に主人の真似をする太郎冠者(たろうかじゃ)と主人との「言葉遊びが面白い」という。

 開催に先立ち6月8日には、北名古屋市の平田寺(へいでんじ)で公演前のワークショップ「狂言絵本読み聞かせ&狂言モビールを作ろう!!」が開催された。「ステップ1」として、公演演目「柿山伏」に登場する「山伏」のパーツを組み合わせてオリジナルのモビールを制作。参加者は、用意された着物や小物のパーツから好きな色を選び、貼り合わせて、親子で協力しながら楽しんだ。狂言絵本「蝸牛(かぎゅう)」の読み聞かせも行われた。

 「ステップ2」は28日に、JICA中部なごや地球広場1階のカフェクロスロード内「世界と出会う絵本ひろば・ルププ」(名古屋市中村区平池町4)で開催する。「ステップ1」で作った「山伏」パーツを他のパーツと組み合わせて、モビールを完成させる。

 「一般の狂言は小学生からしか見ることができないが、まいまい狂言会は3歳児から参加できる。子どもたちは先入観なく舞台を見て楽しむことができる。すぐ役に立つ知識ではないが、狂言の面白さ、文化や芸術の楽しさが分かり勉強になる。小さいころから、いろんなものに触れて刺激を受け、親子で楽しんでもらえれば」と参加を呼び掛ける。

 上演時間は10時30分~12時(予定)。チケット料は2,000円(全席指定、3歳から入場可能)。

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