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名古屋栄三越でペット防災対策パネル展「いっしょに逃げてもいいのかな?」

パネル展「いぬと、ねこと、私の防災 いっしょに逃げてもいいのかな?展」を紹介する名古屋市動物愛護センター所長の木田桃子さん

パネル展「いぬと、ねこと、私の防災 いっしょに逃げてもいいのかな?展」を紹介する名古屋市動物愛護センター所長の木田桃子さん

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 名古屋市動物愛護センターによるパネル展「いぬと、ねこと、私の防災 いっしょに逃げてもいいのかな?展」が現在、名古屋栄三越(名古屋市中区栄3)4階イベントスペースで開催されている。

災害発生時から3日間の動きを想定したフローチャート

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 会場では、名古屋市のペット防災対策の考え方を元にした内容をパネルで紹介する。想定される災害発生時の状況やペットと一緒の避難所生活におけるさまざまなケース、避難所での人と動物の居場所を分けるすみ分けや、ペットの散歩や排せつ場所のルールなど人と動線を分離することなどの環境づくり、譲り合いや配慮し合う大切さなどを伝える。

 同センター所長の木田桃子さんは「名古屋市では何かしらの動物を飼っている人は3割で、飼っていない人の方が多い。動物が苦手な人、アレルギーを持っている人もいる。避難所でのルールを設けてペットを受け入れてもらいやすい環境を作り、ペットと一緒に避難しやすくなれれば」と話す。

 木田さんによると、名古屋市立の小中学校はペット同行避難可能な避難所に指定されているが、人が過ごすスペースと動物のスペースを分け、多くの場合は別々の場所で避難生活することになるという。「名古屋市では避難所にペットを同行していいことを知らない人も多いため、犬猫がいるから避難所に行けないと思っている人もいると思う」と話す。

 災害発生時から3日間の動きを想定したフローチャートでは、「ペットと一緒に自宅で被災」「散歩など外出時に一緒に」「外出時に別々に」の3つのケースに分け、想定される状況や行動などを確認ができるようにする。「フローチャートを見ながら飼い主が被災時をイメージしてくれたら」と木田さん。

 ペットにおける「備え」グッズも紹介。飼育手帳や治療記録、鑑札や迷子札、最低5日分の餌と水、飲ませているものがあれば薬、ペットシーツやトイレ、猫を連れて行く際に役立つ洗濯ネットなどを挙げる。

 木田さんは「動物愛護センターを訪れる人は、動物を飼っている人や動物が好きな人が中心。たくさんの人が行き交う百貨店という場所で、飼っている人も飼っていない人にも、避難時のペットの受け入れについて知ってほしい」と話す。職員来場日は、26日14時~16時、28日15時~17時。会場の一角では、同センターに収容されている猫の紹介コーナーも設置。名前や性格を紹介し、同センターから猫を迎える仕組みと併せて紹介する。

 21人の作家が手がけた猫をモチーフにしたアート作品や作家の雑貨、菓子など販売する企画も同時開催。猫の顔の形をしたシュトーレン、後ろ姿のチャーム、ヘアアクセサリー、食器、リードなどが並ぶ。名古屋栄三越プランニングリーダーの水野克彦さんは「猫好きの方は特に熱狂的なため、売り場ににぎわいが生まれる。情報発信として昨年から始めた名古屋市動物愛護センターのパネル展で情報を得ながら、一堂に集まったたくさんの猫グッズの買い物のも楽しんでほしい」と来店を呼びかける。

 営業時間は10時~20時。今月28日まで。

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