「音楽よ永遠に」-外国語FMラジオ放送「RADIO-i」が閉局

23時50分過ぎ、最後の曲「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」を紹介し、ラストメッセージを送るパーソナリティら

23時50分過ぎ、最後の曲「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」を紹介し、ラストメッセージを送るパーソナリティら

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 外国語FMラジオ放送「RADIO-i(レディオ・アイ)」が9月30日、最後の放送を終え、その歴史に幕を閉じた。放送終了日にはスタジオに多くの制作関係者が訪れ、RADIO-iの最後の瞬間をリスナーとともに迎えた。コミュニティーFM 以外でのラジオ局の閉局は全国で初めてで、ラジオ放送関係者の間では波紋が広がっている。

 同局は愛知県、岐阜県、三重県および静岡県西部をエリアとするFMラジオ放送局で、1999年に放送を開始。以来10年6カ月にわたり洋楽を中心に音楽番組とトーク番組を放送した。同局は阪神淡路大震災時、外国人のためのラジオ放送がなったという教訓を生かし、東海圏内に住む在日外国人向けに、英語、ポルトガル語、中国語など5カ国語で情報提供を行ってきた。

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 「最後の日」の9月30日は、同局のレギュラー番組を彩るパーソナリティーたちが総出演。17時間の生放送を行い、深夜11時からはメンバーのすべてがマイクの前に立った。終了間際には伊藤浩史放送部長がマイクの前に座り「今日で終わってしまうことを思うと残念でなりません。しかしこれまで本当にすてきなスタッフとiJ(アイジェイ)たちとやってこれたことをうれしく思います」と涙ぐみ、番組は最後の盛り上がりを見せた。

 この日、スタジオには朝から多くの関係者が詰めかけ、さながらお祭りのような雰囲気が一日中続き、温かい空気がスタジオを満たした。「RADIO-iが終わってしまうのは本当に残念だが、今日が楽しすぎて今は幸せな気分」と話したのは同局と取引のある制作会社の夏原拓郎さん。同局について、夏原さんは「この局は『音楽』というものを本当に大切にしてきた。RADIO-iは僕にとって一番身近なラジオ局。寂しいが、こんなにもたくさんの人に支えられていたと感じることができて、今日は最高の思い出」と熱い思いを語った。「RADIO-iが終わると聞いた時にはデマかと思った。それくらい衝撃だった」と、この日駆け付けたラジオ番組制作者。「RADIO-iは商業というよりは、音楽に対しての自分たちのこだわりを大切にしていた」と残念そうに振り返った。

 RADIO-i最後の曲目はABBAの「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」。「ラジオが好き。音楽よ永遠に」という同局が伝えたかったメッセージを歌に乗せて打ち出した。深夜12時、放送終了を告げるアナウンスが流れると拍手が巻き起こり、多くのスタッフやその場に居合わせた多くのスタッフ、関係者が涙を浮かべた。

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