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大須で広島出身の作家が個展「sometimes」-時間と風景フォトグラムで表現

作家の河面理栄(こうも りえ)さん

作家の河面理栄(こうも りえ)さん

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 大須のフォト&アートギャラリー「プシュケ」(名古屋市中区大須2、TEL 052-253-5919)で9月28日、作家・河面理栄(こうも りえ)さんの個展「sometimes」が始まった。同展では、フォトグラム約35点を展示する。

河面理栄さんのフォトグラム作品

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 河面さんは広島出身の作家。地元を離れ、名古屋芸術大学へ進学・卒業。現在は北名古屋市在住。アトリエ兼自宅には暗室を設け、フォトグラムなどの作品を制作している。

 フォトグラムとは、「カメラを使わず、印画紙の上に直接置いた物に光を当てて写し出した写真」(河面さん)。大学の授業で初めてこの技法を知ったが、そのときは「ふーん、なるほど」という程度だった。その後、広島平和記念資料館で、原爆の光によって人影が焼き付けられた石段を見て、「カリっと心に引っ掛かるものがあった」という。「影の持ち主はもういないが、影だけはずっと残っている」という状態が、河面さんの作品テーマと一致し、フォトグラムによる表現を始めるきっかけとなった。

 同展のテーマは、「過ぎ去っていく時間や風景を時々(=sometimes)思い出す」。散歩中に見つけた草花を集めてフォトグラムにした。「その時に感じた雲の流れや形、風の匂いを思い出すきっかけになれば」と河面さん。

 大学の同級生で、今回、東京から来場していた高瀬さんは、「(河面さんは)とてもアグレッシブな人で、学生のころから自分が作りたいものを一生懸命、突き詰めいていくタイプだった。今回の個展では、一緒に受けた写真の授業を思い出して、懐かしくなった」と話す。

 10月6日・7日には、「1年後のあなたにプレゼントを贈ろう」をテーマに、フォトグラムとフロッタージュを体験するワークショップを開催。出来上がった作品は手紙にして、1年後に受けることができるという。定員数は各回7人。参加費500円で、事前の申し込みが必要。「プシュケには、大須の路地裏に迷い込んだ観光客が、フラッとやってくることもあり、それが面白い。ぜひ、お気軽にフラッと遊びに来てください」と河面さん。

 開催期間は、9月28日~9月30日、10月5日~8日。営業時間は12時~20時(日曜、最終日は19時まで)。

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