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センチュリーシネマで映画「さよなら歌舞伎町」-廣木隆一監督が来名

来名した廣木隆一監督

来名した廣木隆一監督

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 栄の映画館「センチュリーシネマ」(名古屋市中区栄3)ほかで2015年1月24日から、映画「さよなら歌舞伎町」が公開される。公開に先立ち、廣木隆一監督が来名して会見を開いた。

センチュリーシネマほかで公開される「さよなら歌舞伎町」

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 同映画は東京新宿の歌舞伎町にあるラブホテルを舞台に、さまざまな人間模様が交錯する群像劇。「ヒミズ」「寄生獣」など話題作の主演が続く染谷将太さんと、AKB48卒業後に「苦役列車」「もらとりあむタマ子」などで女優としての活躍の場を広げる前田敦子さんが初共演。ほかに南果歩さん、松重豊さん、大森南朋さんら実力派俳優が並ぶ。

 徹(染谷さん)は周囲に一流ホテルマンだと嘘をつきながら、ラブホテルの店長として日々を送っている。同居中のミュージシャンの卵・沙耶(前田さん)とは倦怠(けんたい)期。ホテルには年齢も職業も違う訳ありの男女が集い、その人生は複雑に交錯していく。

 脚本は名駅の映画館「シネマスコーレ」を設立した若松孝二さんの助監督からスタートし、「大鹿村騒動記」「共喰い」などを多くの作品を手掛けた荒井晴彦さん。廣木監督とは「ヴァイブレータ」「やわらかい生活」に続く3度目のタッグだ。廣木監督は「脚本で一番ひかれた部分は、群像劇であること。徹の出身地の設定などを加えたが、脚本は面白いので変えなかった」と話す。

 「キャスト選びは、ほとんど悩まなかった」と監督。「染谷さんは以前からいい俳優だと思っていた。『寄生獣』の撮影に入る前に、時間が取れたので出演となった。前田さんの演じる沙耶は歌手志望なので、歌える俳優が欲しかった。山下敦弘監督や黒沢清監督の作品を見て、すごく気になっていたので、ダメ元で当たってみた。南さん、松重さん、大森さんらも、出演してほしいと思った人に受けてもらえた。皆さん、スケジュールが厳しかったので、撮影は大変だった」と振り返る。

 群像劇であり、街が主人公でもある本作。廣木監督が初めてメガホンを取ったデビュー作は歌舞伎町を舞台にしたピンク映画だったという。「誰かに言われて、そうだなと思い出したが、デビュー作はほとんど忘れていた。新しい作品に入る時に前の作品を頭から消して臨むタイプ。監督として、デビューのころより、少しはうまくなったと思う。歌舞伎町は変わったところ、変わらないところが両方ある。新宿は変わらず騒々しくて、学生、ファミリーもいれば、怪しい人もいる。でも、新宿コマ劇場がもうないし、広場に人がいなくなっていた」と話す。

 最後に監督は「作中の出来事は重いけれど、あまり暗い映画にはしたくなかった。深刻なことは日常に起こっているが、それをそのまま見せるのではなく、ラブホテルという非日常の場所を舞台にした。ラブホテルはシティーホテルやビジネスホテルより浮いた感じがする。皆、日々の深刻な出来事を少しでも忘れたくて、行くのではないか。俳優陣の芝居も面白いので、ぜひ映画館に見に来ていただけたら」と呼びかけた。

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