愛知県美術館で企画展「アヴァンギャルド・チャイナ」-中国現代美術を紹介

アヴァンギャルド・チャイナの出展作品のひとつ、方力均(ファン・リジュン)作

アヴァンギャルド・チャイナの出展作品のひとつ、方力均(ファン・リジュン)作

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 愛知県美術館(名古屋市東区東桜1、TEL052-971-5511)で現在、企画展「アヴァンギャルド・チャイナ」が開催されている。中国の現代美術の幕開けといわれる文化大革命終了後の1980年代を出発点に、八五美術運動、天安門事件、市場経済への移行など政治・経済の変化が色濃く反映された約20年間の中国現代美術の流れをたどる。

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 参加アーティストは中国の国内外でも評価の高い作家から活躍が期待される若手まで全17組。絵画、彫刻、パフォーマンス、映画などにわたって全52点を展示している。日本でもなじみのあるアーティストでは、大型レンタルビデオショップで貸出中の映画「胡同(フートン)のひまわり」の主人公モデルで、作品も多く同映画に登場している張暁剛(ジャン・シャオガン)さんなど。同作品は5月3日・4日に会場内で上映も行う。観覧無料。

 開幕後からの来場者は若者から年配客まで年齢層が幅広く、海外の美術関係者も。「アートに関心を持って来られた若い方はアートを通して中国の歴史を知り、逆に、年配の方は中国の歴史に興味をもって来場し、改めてこの約20年間で中国の『表現』がどう変わってきたのかを知り、見応えを感じてもらっている」と同館学芸員の中村さん。

 これまで中国美術と言えば、毛沢東など歴史上の著名な人物にかかわるアートがフィーチャーされがちだったが、今回は中国国内で制作されたリアルでアバンギャルドアートを幅広く集めていることで、美術関係者らの評価も高いという。

 「今まで中国国外では紹介するのが難しかった作品も多く、ちょっと刺激の強い展覧会。ぜひ、いろいろな人に見てもらいたい」(中村さん)とも。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで)。月曜(5月4日は開館)・5月7日休館。入館料は、一般=1,200円、高校・大学生=900円、小・中学生=無料。5月24日まで。

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